水玉模様

衝撃的だったのは一枚のチラシ、
県の美術館で見つけた。
とてもきれいなチラシで、
裏面には若いときの作品から近年に至る物まで載っていた。
霧島アートの森で開催される作品展の案内。
ちょっと遠い場所。
夫にせがんでで連れて行ってもらった。一家総出。
同じ九州と言えども目的地は遙か彼方。
ホテルも予約してのこと。

山を登った所にあった!!
正面玄関には彼女の華の作品。
入り口から建物までの並木道。
並木の1本1本に布が巻き付けてあった。
赤地に白の水玉模様・・・・・。

 歩道

建物の中の雰囲気も良かった。
数体あるミロのビーナス、ハイヒールの片方といった立体アート、全て水玉模様。
渡米前の絵画は、もつれた縄ひものようなモチ-フ。
この人、天才だ!!!

赤い靴

その他いろいろあった。
マリリン・モンロー、その他芸有名人の自画像の絵、その上に金網。
マカロニを用いた作品。渡米して貧乏だったころ、むしゃむしゃ食べていたもの?
自分の一番身近にある物をアートに変身させるとは、なかなかのもの。
子供たちはこれをみて笑った。家族全員が楽しめた。
彼女の感性がひしひしと伝わる。

作品展を通して痛感した。
1960年代、アメリカですばらしい現代アーティストを輩出したのと同時期に
活躍していた日本人女性がいたことを。

付け足しながら、
1950年後半あのジョージア・オキーフに自分の描いた絵を送って、
渡米の足がかりをつくったのを草間弥生の著書で知った。
オキーフのやさしさの一端をみたようだった。
女流アーティスト同士の交流はさぞかし素晴らしかったに違いない。

パブリックアート散策4(草間彌生)

水玉模様と言えば、草間彌生
彼女の作品はキース・ヘリングの作品と同じ場所にある。
初めてみた頃は彼女の作品とは知らず、
ただ漠然と眺めていただけだった。
霧島アートの森に行ったとき、
”あの帽子”の作者は草間彌生だとピンと来た。

三つの帽子

帽子(紫)帽子(赤)

福岡市美術館の屋外を見渡したときのこと。
「母さん、カボチャがある」と子供たちが叫んだ。
一度みたら忘れられない。
彼女の作品は一瞬にして人の心を魅了する。
みんなの心をつかむ。
これぞパブリックアートの醍醐味。