まちなかギャラリー夢たまご(宮崎県西都市)

西都原古墳で有名な西都市の中心街に位置する。
毎年県外からの観光客も多いと聞く。

夢たまご

ギャラリーしんとみは、町が運営しているのに対し、
夢たまごは、西都市と妻駅西地区商店街振興組合との連携により、
文化振興による中心市街地の活性化を目的にオープン。
商店街に来られる方々の憩いの場所として、
団体や個人の方の作品の展示施設となっており、
ここも気楽に入って、お茶を頂きながら、ゆっくり作品と向き合える。
一週間の賃貸料は3000円~5000円で
6ヶ月先まで予約がつまっているとのこと。

コーヒー100円
コーヒー、一杯100円。

鯛

夢たまごに入ると奥の方にとても目立つ絵が掛けてある。
弥勒祐徳先生の筆によるもの。なんと大胆なことか。
金の額縁、緑色を基調に鯛が皿からはみ出るように勢いよく描かれている。
先生の個展は終了しても、この作品は常時見ることができ、本も販売している。

ナカフミヒコさん

ちょうど、ナカフミヒコ切り絵作品展が開催されていました。
作者の那賀さんは切り絵を初めて3年だとか。
自分でデザインしたものを切って作品とする。
人がデザインしたものを切ったものとは明らかに違う。
その差を感じさせた内容でした。
ポスターに用いられたこの作品はとても個性的。間の取り方がいい。

切り絵
吹奏楽をやっている中高生には受けるはず。バックの千鳥格子は全部手作業。

切り絵2
空へ上っている感じがよく出ている。

絵が動く!~まちなかギャラリー夢たまごにて~

御年94歳。中央の画壇とは無縁ではあるが、宮崎では知る人ぞ知る
西都市在住の弥勒祐徳先生の個展があると新聞で知りのぞいてみた。
(私個人は、ギャラリーしんとみで、先生のことを教えてもらったのが始まり。)
絵もさることながら著書も多く、一度先生の文章に触れると
その表現力の素晴らしさに引き込まれてしまう。芸術家なのだ。

弥勒先生の絵の特徴は何と聞かれたら?
本のタイトル通り、「絵が動いている。」と答える。

絵が動く

目に入ってくる風景を単に描くのでなく、桜が風になびいたり、
光にさんさんと照らされる瞬間といった、
とらえどころのないものを表現している行為に、ただただ驚いてしまう。
描けそうだけれど描けない絵だ。

さくら

桜の下に人や車が描かれている。
大自然の中の人々はなんだか雑草に思えてくるし、車はおもちゃのようだ。

さくらと車

比較するなんてとても失礼なことではあるが、
大自然や何かとてつもなく大きいものをバックに人々を小さく描く
山下清の世界に通じる気がしてならない。山下清の「花火」
大勢の人を手前に、花が一瞬に散って消えて・・・。その繰り返し。
いくつもの花火を同時に花咲かせ、私たちに見せてくれている。

先生が立体のキュービズムと称した佐土原人形。
西都原の桜をモチーフにした色紙もお手頃価格で展示即売されていたが、
これも大変味わい深いものだった。

佐土原人形