絵が動く!~まちなかギャラリー夢たまごにて~

御年94歳。中央の画壇とは無縁ではあるが、宮崎では知る人ぞ知る
西都市在住の弥勒祐徳先生の個展があると新聞で知りのぞいてみた。
(私個人は、ギャラリーしんとみで、先生のことを教えてもらったのが始まり。)
絵もさることながら著書も多く、一度先生の文章に触れると
その表現力の素晴らしさに引き込まれてしまう。芸術家なのだ。

弥勒先生の絵の特徴は何と聞かれたら?
本のタイトル通り、「絵が動いている。」と答える。

絵が動く

目に入ってくる風景を単に描くのでなく、桜が風になびいたり、
光にさんさんと照らされる瞬間といった、
とらえどころのないものを表現している行為に、ただただ驚いてしまう。
描けそうだけれど描けない絵だ。

さくら

桜の下に人や車が描かれている。
大自然の中の人々はなんだか雑草に思えてくるし、車はおもちゃのようだ。

さくらと車

比較するなんてとても失礼なことではあるが、
大自然や何かとてつもなく大きいものをバックに人々を小さく描く
山下清の世界に通じる気がしてならない。山下清の「花火」
大勢の人を手前に、花が一瞬に散って消えて・・・。その繰り返し。
いくつもの花火を同時に花咲かせ、私たちに見せてくれている。

先生が立体のキュービズムと称した佐土原人形。
西都原の桜をモチーフにした色紙もお手頃価格で展示即売されていたが、
これも大変味わい深いものだった。

佐土原人形

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