立体のキュービズム
川南町から南へ、となりのとなりに新富町という町がある。
その町で、ギャラリーしんとみ主催のひな祭りがあった。
そこで、佐土原人形のお雛様に目を奪われ、
歴史資料館にもあるから行くと良いとすすめられ、足を伸ばした。
佐土原人形の素朴さに惹かれると共に、そのルーツを知りたいと思ったのだ。
宮崎市佐土原歴史資料館は隠れた穴場である。
こんなお屋敷があるなんて全く気づかなかった。
中には、佐土原人形がいろいろ・・・
佐土原の土は良質ではないけれど、この土地で造られた土人形。
博多人形ほど洗練されていないし、きれいとか装飾的でもない。
どこか素朴で、肩のこらない、見てるといつのまにか愛着のわく宮崎県の宝物。
なによりも驚いたのは、人形を角度を変えて見ていくと、
表情が異なって見え、そのおもしろさに、魅力に、取り憑かれてしまうことだ。
ここでは、同時に企画展が開催されていた。
佐土原人形をモチーフにした水彩画がとっても合っている。
この界隈に住む有名な弥勒祐徳先生の絵画と佐土原人形のコラボレーション。
御年94歳ととは思えない作品の数々。その行動力はすごい!
長生きの秘訣は何か教えてもらいたいものである。
そこでは、先生の書かれた文の一部が紹介され、すごく的を射ていると思った。
先生は、ジャコメッティの立像が8等親に対して、佐土原人形は4等親とか、
ピカソはアフリカからヒントを得てキュービズムを紙で表現したけれど、
佐土原人形はキュービズムの立体版だと表現。ほんとうにそのとおりだと思う。
佐土原人形を制作するお店はもう2軒しかないとのこと。
帰りにそのうちの一軒「佐土原人形ますや」をたずねてみた。
店内の様子。
1000円の饅頭喰い人形と600円のイヌを購入楽しんでます。
ご先祖様の写真はこちら。