いい絵に巡り会いたい

宮崎の県美術展を見に出かけたときのこと。
日本画、洋画、イラスト、抽象画、壁一面 無秩序に展示されていた。
いろんなパターンの絵が自分の視界に一気に入ってくるから面白い。
作品数が少ないと言う事情もあるのだろうが、ちょっと新鮮だった。
主催者側で絵の配置を考えているのだろうけど。

が、どの絵が良いかとなると話は別。
絵が訴えかけようとするテーマは解る。
しかし技術不足なのか、感覚が研ぎすまされてないのか。
一枚一枚、何度と無く眺めるものの、
満足するものが見つからなくて、いささか消化不良気味。
人物画も風景画も物足りない。

何で?
例えば樹木・・・大地に根を張った様を描いたもの。
樹木を通して見上げた空の様子等々。
きっと自然の姿に感動したにちがいない。

しかし、私は感動を作者と一緒に共有したいわけではない。
その絵をして自然の偉大さ心地よさを感じ取りたいし、
人物であればその人の内面までみてとりたい。
そして、どう生きるのか示唆するような作品に出会いたいと切望する。
表現方法は抽象・具象問わずなんだっていい。

Tree

美術館や芸術劇場を取り巻く並木や落ち葉の表情、
肌で感じる風の心地よさを超える作品には出会えなかった。
兵藤和男の”森”という作品が恋しくてたまらなかった。

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