わかりやすい絵

わかりやすいとは?
何を題材にしたのか一目見てわかる。
暗い色調より明るいもの。
自分、家族、来訪者みんなに受け入れられる。
そんな絵を見つけた!!!

5月の連休はたいてい実家の宮崎に戻る。
田舎へと引っ込む。
まわりは山に田んぼに畑。
庭の大きな石をどかせば、みみず、ダンゴ虫ぞろぞろでてくる。
夫は、庭の散髪、私は掃除、洗濯、おさんどん、大忙し。
そんな中、高鍋で個展があると新聞の記事で見つけて、
わくわくして会場に足を運んだのは去年のこと。

今年は個展の案内状が届いた。
去年、住所を書いていたせいだ。
予期していなかった事だけにとてもうれしかった。
帰省する楽しみが倍増する。

静物、動物、風景、人物、宇宙、メルヘンの世界、イラスト風、切り絵。
画材も鉛筆、油彩、アクリル、グワッシュと様々。

去年初めてその人の個展を目にしたときは、
いろんなスタイルの絵がありすぎて、
一枚一枚意識を集中させるのに時間がかかった。
(気の長くなるようなこの行為が
 作家を理解する一番の近道と常々思っているが・・・)
その中で気に入ったのは油彩の動物のイラスト。
なんだかほほえましくてリヴィングにでも掛ければ、
みんなが明るくなるに違いないと思った。
身近な題材を素直に表現していて、
誰でも共感が得られる作風で、値段が手頃。
そのためか、いっぱい赤丸がついていた。

そして今年の個展をむかえた。
前年の予備知識もあってか、ゆとりをもって眺める事ができた。
イラストはユニーク、類を見ないものだ。
”ヤンバルクイナ”を眺めつつ、
去年の個展の”カラス”をもう一度みたいと思った。

最近のゲーム、アニメの延長上の作品とは違う。
わかったのは身近なものに対する愛情が深いこと。
イラストの筆の勢いを見るにつれ、
”立体も上手かも・・・”と勝手な想像をした。
この作家は構図・対象物の組み合わせから察するに
独自の世界をもっている。
いろんな作家の影響を受けていないという印象。
経験を積み多くの作家の作品に触れ感動することで
もっともっと深みのある作品に仕上がるに違いない。

作家と話して、大工さんだったこと、
絵が好きで独学で絵描きになったことを知った。

会場まで労を惜しまず連れて行ってくれた夫(私を支える魔法の杖?)、
そして作家の前田さん、楽しいひとときをありがとう。

あ~”カラス”が恋しい。

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