ガラス越しに見た絵

パブリックアートを散策した際、とてもすてきな版画を見つけた。
ヘリング人形(キース・ヘリング作)のある通りに面した手前のガラス張りのビル。
そこから見える壁に大きな版画が二枚。
James Coagnardジェイムズ・コワニュアールの作品。
厚手のベージュがかった白い和紙の一部をギュッと押さえつけ凹凸を表現。
何かで削り取ったかのように見える凹の部分に
赤・青・茶だったりと鮮やかな色がしみこんで、
その周りにA・B・Sといったアルファベットが刻印のように写しだされている。
バックの白と色彩とのバランス(割合)がいい。
僅かな色使いで全体が引き締まる個性的な絵だ。
カーボランダムという手法を取り入れた版画。

昔、この人の版画をギャラリーで目にしたことがあるが、
値段が張るなあと記憶している。
まさか、通りを歩いてこの人の絵に出くわすとは・・・・・
絵を保護するという意味では光が射す所にはもったいないと思いつつ、
ガラスにへばりついて見ている自分。

絵を掛けた人の意図するところは?
たぶん通りを行きかう人達のために掛けてくれているのだと解釈した。
ガラス越しの絵ではあるけれど、是非みてもらいたい。
類を見ない版画なので。

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